2010年04月08日

千鳥ヶ淵緑道2010

千鳥ヶ淵緑道2010

 夜中の二時近く、千鳥ヶ淵を臨み手すりにもたれながら夜桜見物に興じていると、向こうから女が一人こちらに歩いて来る。時々、歩道と植え込みを分ける縁石に上ったり下りたりして、ゆっくり、ゆっくりと歩いてくる。道の縁石側にいる私に触れんばかりに近づくと、くるりと私を回り込むようにして、すれ違いざま「きれいですねぇ」と空を仰ぎ見ながらつぶやいた。つられて「えぇ、月夜が…」と、言葉を返すでもなく返す私。街路灯の逆光の中で、黒っぽい不確かな容姿の女はそのまままた、時折縁石に足を乗せたり下ろしたりしながら、静かに、ゆっくり歩いていった。
posted by ヤマガタ・シュンイチ at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 春夏秋冬

ヨモギ採り

hiodoshicho.jpg ヨモギ餅を作りたいと言う妻にせがまれて、飯能河原にヨモギを採りに行った。在処など見当もつけず、川沿いにはあるのではと軽い気持ちで出かけたが、河原のあちらこちらに萌え出ていた。ヨモギを摘み終え、時間もまだ早かったので、近くの多峯主山(とうのすやま)へハイキング。山頂で一息ついていると、翅を傷めた蝶が一匹、強風にあおられながらフラフラとやってきた。目の前のテーブルにしがみついて日光浴を始めた。帰ってから図鑑で調べたところ、ヒオドシチョウ (タテハチョウ科)という名のようだ。成虫のまま越冬するとあるので、翅がボロボロだったのは冬の厳しさに耐え抜いてきた証なのだろう。まだ寒いその日の日差しでも、蝶にとっては無事に冬を乗り越えた安堵感に浸るには十分な温かさだったかもしれない。
posted by ヤマガタ・シュンイチ at 02:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 春夏秋冬